10月6日(日)13:30からアートギャラリーミヤウチにて「2019ワークショップ6 作品の魅力を伝えよう」を実施しました。
講師は、アートギャラリーミヤウチ学芸員の今井みはる先生です。
障害者福祉サービス事業所の職員さん、支援学校の先生、大学生、個人で制作されている方など17名が参加されました。
まずは、今井先生からこのワークショップの目的と流れについて説明がありました。
このワークショップでは、展示会の組み立て方を学んだののち、グループワークで展示のテーマを考えていきます。
個展とグループ展の違いや特徴、これまで先生が企画された展覧会の事例から、展覧会が開催されるまでの流れや、テーマの決め方など学びました。
4グループでグループワークが始まります。
会場内にはたくさんの作品が飾ってあります。グループが担当する絵画や立体作品を見ながら、作品について感じたこと、気になったことを付箋に書いて作品のそばに貼っていきます。
感想が出たところで、作品を見ながらグループの人と感想や気づきをシェアしていきます。
みなさんじっくりと作品を見て感じたことを表現しておられました。他の方の話や、気になったことを聞いているうちに、また新しい発見も出てきて、作品の見方が広がっていくのを感じました。
シェアができたところで、KJ法という技法を使って整理していきます。
机の上に置いてある作品の写真を見ながら、あたらめて気になった点、思ったこと付箋に書き、写真の横に貼っていきます。
出尽くしたところで、付箋をはずし、同じ言葉を集め、作品の分類を行いました。
分類から見えてくるワードでテーマを考える予定でしたが、時間が足りず、ここまでとなりました。
最後に、改めて先生から、展示を進めるために大切なこと3つを伝えられました。
- 時間や日によって気持ちも変わるので、じっくり作品を見る。
- 他人の感想を尊重する。
- わからないことを楽しむ。
どのチームもとても熱心に作品を鑑賞され、たくさんの言葉が出ていました。時間切れになってしまったことは大変残念でしたが、他の人と作品の見え方について語り合いシェアすることで、自分自身の見方に広がりが持て、作品を多角的にとらえる経験になりました。
今後の活動にもぜひ、生かしていきたいなと思います。作品展を企画する際には、大切なこと「伝えたいことは何か」ということを見失わないように企画しようと思いました。これは作品展に限らず、様々な場面に当てはまることだと感じました。
参加者の皆様、今井先生、学び多い時間をありがとうございました。
〜アンケートより〜
- ボキャブラリーの少なさを感じた。作品は好きなのに、それを言葉にする難しさを感じた。わからない事を楽しむということは、作品や作者に対して尊敬のような気がして展示することに興味が高まった。
- いろんな絵をじっくりみること、ボキャブラリーの少なさで利用者さんを苦しめてなかったかなぁと、感じさせられました。
- 初めの説明の内容が、興味深くもっと聞いてみたいです。ワークショップは絵に対する他の人の意見を聞くのはあまりないので、面白かったし、それで一緒に見た絵はより深くみることができていい機会でした。KJ法は初めてでした。難しい!!でも、実際に参加できてよかったです。
- 作品をじっくり見ることがなかった。しっかりみることの大切さを知りました。
- 作品鑑賞は作者がどういう気持ちで描いたのかではなく「どうして自分はこうとらえたのだろうか?」と自分を知るために鑑賞するというお話に、とても納得し、鑑賞のあり方がしれた気がします。ありがとうございました。
- 自分の経験で思い込んだものの見方をたくさんの方々と共有することで、色んな感じ方をすることができてとてもよかった。感性を磨く良い機会になった。
- 展覧会の組み立て方で誰に向けて誰に何を伝えたいのか、主語を考えるのが大切だと聞いてはっとした。グルーピングするのがこんなに難しいと思わなかったです。