主催のプログラム

2019ワークショップ3「Discovery」実施報告

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9月15日(日)尾道市市民会館 会議室にて2019ワークショップ3「Discovery」を実施しました。

講師は、粕谷 周司 先生です。

福祉サービス事業所の利用者さん、職員さん、支援学校の生徒さん、先生、保護者さん、個人で制作されている方など、15名が参加されました。

今回は、4つの創作を通して発見していきます。

1つ目。色の形が変化している様子を観察しました。

ガラスのコップに水をいっぱい注ぎます。水に溶かした好きな色の絵の具をスポイドに吸って、コップに向けて、絵の具を落とします。

水をこぼさないようにする緊張感もあじわいました。

落とし方によって、ゆっくり細く色が伸びていったり、モクモクと煙のように広がったていったりと、コップの中で、様々な形が描かれていきました。また、グラデーションも楽しみました。

2つ目。色の形を写し取る作業を行いました。

コップ一杯に水を注ぎ、スポイドで墨を1滴落とします。パッと墨が水面に広がります。丸や四角の紙をコップの上にのせ、水面に広がった形を写し取ります。

「小さなコップより大きなコップの方が面白い」と気づかれた方もおられました。

写し取るフィールドはコップから水槽や大きな瓶に移ります。コップの限られた空間とは違い、色が漂う範囲が広くなったので、色の流れや広がりをしっかり観察して紙をのせました。

色がダンスしているみたい動いていきます。
金魚すくいみたいに、色をすくいとる方もおられました。

写し取った形を見て「わー」「きれい!!」「ねこみたいになったよ」などという、感想の声がいたるところで上がっていました。

3つ目。色の滲みを楽しみます。

日本画で使う用紙に、筆ペンや水彩の絵の具で、自由に絵を描きます。

その後、霧吹きで水を吹き付けていきます。

水遊び感覚で取り組む方もおられました。

水を含んだところから、ゆっくり絵の具が広がっていく様を見ることができ、色の動きが止まるまで見続けていたいというような、穏やかな気持ちになりました。

4つ目。色の濃淡と光を感じる。

短い筒の縁にボンドをつけて、日本画で使う用紙を貼り付けます。

筒からはみ出ている部分を切り取ったのち、丸い部分に絵の具で好きな絵や色を描いていきます。

絵を描き終えたら、筒の裏側からライトを当てて作品を楽しみます。

光をあてると模様がパッと浮き上がり、色の濃い部分と薄い部分で光の通り具合が違うことに気づかされました。

終わりに、ワークショップの振り返りと、先生から、水の音や水のある風景にはリラックス効果があることや、その効果を感じながら創作することで、起こる可能性について話していただきました。

作品を発表しながら、楽しめたことや難しかったことなどをお話しいただきました。
みなさん笑顔で語っておられました。

4つの創作の体験を通して、参加者から色々な感想や気づきをいただきました。

〜振り返りより〜

  • 楽しかった。また、やりたい。
  • 紙がやぶれた。難しかった。
  • みなさんとても優しく、自由にさせていただいて、親子で楽しむことができました。
  • 部屋に入った瞬間、道具や画材、水槽が目に入って「今日はどんなことをするんだろう?」とワクワクしました。このようなワクワクする環境づくりがとても大切ことなんだと気づきました。

〜アンケートより〜

  • きれいだとかんじた。
  • いろがかわった。
  • 利用者さんができないだろうと思っていたが、楽しんでいる姿を見て、できないからやらないのではなく、何事もやってみようと思えるようになりました。
  • 細かい作業が苦手な利用者さんにも、方法によっては楽しい作品作りが出来ると感じました。
  • 施設には水が好きな人が多いので、とても参考になりました。
  • 水に絵の具をたらすだけで広がりがあり魅力があると初めって知った。スポイドと色墨だけでたくさんの表現があるんだと体験できた。

水と絵の具、墨というシンプルな材料で、様々な発見や表現を楽しむことができました。

参加者の皆さん、粕谷先生、充実した時間をありがとうございました。

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