9月13日(金)広島ひかり園様で「アートサポーター会議」を開催しました。
アート支援に関わっておられる、福祉サービス事業所のスタッフさん、絵画教室の先生、相談支援事業所の方12名が参加されました。
この会議は、障がいのある方の創作活動をサポートされている方が集まり、アート活動に関する情報や意見交換、障がいのある方のアートに関する勉強会などを行い、サポーター同士の繋がりを広げ、深めていくことを目的として開催しています。
第1回の会議で皆さんから「色々な施設のアートの制作現場を見てみたい」というご意見があったことから、今回は広島ひかり園様にご協力いただきました。
広島ひかり園さんは開所当初から、生産活動をメインにされています。利用者さんの高齢化が進み、リハビリや支援が必要になった頃から、生産活動以外に日中活動の部門ができ、約16年~17年前から、染物を取り組むようになったそうです。その流れから、現在のアート活動に繋がっているとのことでした。
施設を見学させていただきました。
身体障がいのある方が多い施設ということもあって、廊下や活動するお部屋が広く、高さの違う机や色々なタイプのお手洗いが設置してありました。できる限り一人で動くことができる環境が整えられており、所々でアート作品が展示してありました。
広い生産活動の部屋では、多くの方が下請け作業と自主製品である軍手の製造と染め作業を行っておられました。その奥にアート活動場所がありました。
この日は3名がアート活動は絵画や刺繍に取り組んでおられました。みなさん、創作中なのに、作品を披露してくださったり、質問に答えてくださったり、とても親切に対応いただきました。
アート活動を行うようになり、生産活動に取り組まれている方たちからも「アートをやってみたい」「賞をとってみたい」という声がでてきているそうです。
「賞を目指して創作活動に取り組んでいない現状があるので、利用者さんの思いをどこまで受け止めればいいのだようか」という悩みや、「もっと明るく、静かな場所で取り組んだほうが楽しいのではなだろうか」という思いがあることなど、現場ならではのお話を聞くことができました。
見学しての感想や質問、日々の活動の悩みについて話し合いました。
Q1. 画材費はどうしてますか?
A1. 自己負担で取り組んでいます。
Q2. 自己負担の際、保護者の方の理解は得られやすいですか?
A2. 今のところ、保護者の方にはご理解をいただいています。ただ、作品を公の場に出して欲しくない方もおられるので、調整するようにしています。
Q3. 画集があるんですが、施設で作られたんですか?それとも本人さんが言ってつくられたんですか?
A3.個展を行なったんですが、作品を販売してギャラリーの会場費にあてるようにしました。手元から作品がなくなることから、作品をデータ化したので、額装代や会場費の助けになればと思い、図録も制作しました。本人から言ってこられたのではないですが、自己アピールのツールになっています。
Q4. 作品の保管はどうしているのですか?
A4. ほとんどが自室に保管してあります。ただ、本人さんが色々な人にあげてしまうため、残して欲しい作品は預かるようにしています。また、作品が自分の身の回りのものになると、大変喜ばれるので、ブローチにしたり、カバンに付けたりもしています。
その他、「スタッフがどこまで制作のサポートするのか」や「作品を売ることについて」など話し合いました。
色々な立場や考え方があるので、明確な解決方法が出るわけではありませんが、悩んでいることについて、別の考え方や取り組み事例を聞くことで、視野が広がったり、発見がありました。また、悩みを共有することで、少しだけ気持ちが軽くなっていく感じがありました。
次回の予定は、12月12日(木)13:00~16:00 太田川学園さんにご協力いただき、ギャラリーなどの見学もさせていただきます。
サポータ会議は、県内各地で開催したいと思っているのですが、まずは、広島市近隣から始めています。順々に広げていければと思っていますので「ぜひ、自分の地域でもやろう!」と思われる皆さんは教えてください。
また、サポーター会議にご興味のある方は、ぜひ070-5671-8668 までご連絡ください。