主催のプログラム

舞台芸術(演劇)「広場をつくろう」 ワークショップ①

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9月11日、広島市心身障害者福祉センターにて、第1回目となる舞台芸術(演劇)ワークショップ「広場をつくろう」を開催しました。
この企画は、厚生労働省「平成29年障害者芸術文化普及支援事業」に採択され、障害のある方、一般参加の方、広島で演劇活動をされている方を対象にして、舞台芸術(演劇)作品をつくろうというものです。
今年度は、ワークショップや練習会を通して、最終的には来年の1月に演劇公演を行います。

第1回目となる今回は、計21名の方にご参加いただきました。
講師にお越しいただいたのは、永山智行さん(劇団こふく劇場)です。永山さんには、来年予定している演劇公演の作品演出をしていただきます。
また、この日は演劇公演の脚本を執筆いただく柳沼昭徳さん(烏丸ストロークロック)にも会場にお越しいただきました。

開始の挨拶は、今回の企画を共につくり、舞台芸術の専門家としてもサポートいただく岩﨑きえさん(舞台芸術制作室無色透明)にしていただきました。
「広場をつくろう」ワークショップが始まります。

まずは、遊びながら参加者同士が交流します。
「他人の鼻って触ったことある?」自然と笑顔がこぼれます。実際にお互いの体に触れて、言葉を交わし合うことで、自分と相手は違う人間なんだということに改めて気が付かされます。お互いが違う考え、違う身体を持つ人間だと気がつくことが、コミュケーションの始まりになります。
次は、輪になってキャッチボールです。最初は1個だったボールが2個になり、3個になります。目と目を見あって、誰に投げようか迷っている人には、「こっちだよ〜!」と声をかけあいます。
「この投げ合っているボールのように私たちが普段交わし合っているものは何だろう?」講師の永山さんが問いかけます。

私たちの使っている話し言葉の要素には「言葉」「音」「表情・身振り」などがあります。次は言葉を使った遊びです。

2人で向かい合って、「おはよう!」「おはよう!」と言い合います。
近くから言ったら?
遠くから言ったら?
高い声は?
低い声は?
間を詰めたり、空けたりしたらどうだろう?
いろんな「おはよう」を交わし合い、どんな気持ちになるのかを体験します。

さらに、イメージと言葉を合体させて「おはよう」を言ってみます。
「風のような」おはよう、「黒色の」おはよう…会場の中に色々な「おはよう」が生まれます。

最後は、チームに分かれて短い演劇作品を作ります。
タイトルは「図書館」。図書館のロビーを舞台に、女子高生や図書館の職員さん、はたまた謎の人物も登場します。
手渡された脚本は、所々虫食いになっていて、何を相手に話しかけるのかを考えます。それぞれが何の役をやるのかを決めて、早速練習スタートです。
どのチームも真剣です。

最後は、各チームで作った作品を発表しあいます。
短い練習時間でしたが、それぞれのチームが楽しんで発表していました。発表を見た他のチームから拍手をもらうこともできました。


「俺の正体はタイガーマスクだ!」「えー!」


「彼氏が探してたぞ」 「あ、ごめん、じゃあね♪」

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ワークショップの最後は、NPO法人ひゅーるぽんの代表 川口隆司の終わりの挨拶で締めくくられました。

全編を通して、笑ったり、悩んだり、様々な表情を参加者に見ることができました。2時間という短い時間の中ではあったのですが、初めて出会う参加者同士が共に遊び、作品づくりをすることができるのは、演劇の持つ「人と人とをつなぐ力」なのではないかと改めて感じました。

次回のワークショップは、9月16日(土)13時から15時、広島市心身障害者福祉センターで行います。
申し込みを受け付けておりますので、ご検討の方ぜひご参加いただければと思います。

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