アート展

凸凹の凹凸〜さわってみるこの世界〜

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凸凹の凹凸〜さわってみるこの世界〜

4月30日(土)〜8月14日(日)
10:00-17:00

入場料/無料

会場/鞆の津ミュージアム
〒720-0201 広島県福山市鞆町鞆271−1 TEL:084−970−5380
休館日:月曜日・火曜日
(ただし祝祭日は開館。5月2日は休館します)
http://abtm.jp

「十人十色」と言われるように、私たちは、様々な色や形をした身体と心をもって生きています。それぞれに異なること。これは、私たちが生きていくうえでまずはじめに肯定されるべき大前提でしょう。しかし、一枚皮膚をめくってみれば、血を循環させ、酸素を交換し、栄養を取り込んで排泄し、子孫をつくったりするための様々な器官や臓器が組み合わされてできた、精妙かつ不思議極まりないひとつの物質的なかたまりでもあることもまた疑いのない事実です。このことは、私たちがみな、基本的には同じ機能や構造を備えた同類でもあるということを意味していることは言うまでもありません。私たちは、違うと同時に同じであり、同じであると同時に違うというあり方をしているのです。
そのようなそれぞれの個性や違いを知るためには「百聞は一見に如かず」と言われるわけですが、逆に、目に見えるものが私たちを欺くこともあるのは、私たちがよく知っている経験的な事実です。そんな時、触覚が私たちの認識を支えてくれるのではないでしょうか。他のものと同じであっても違っていても、それに触れることができるということは、何かが確かにそこに存在している、ということの証に他ならないからです。
そこで本展では、「さわる」にまつわる創作物をご紹介致します。視覚に障害のある人でもからだの仕組みが理解できるよう、様々な感触をもった素材の日用品を使って自作された人体解剖模型、レゴ製DNAや手芸的な科学模型、文房具の「試し書き」、身体を包み込む布の中に入って動き回ることでトンネルとなる遊具など。全てではありませんが、本展の出展物は実際に触ったり、直接体験して遊ぶことができるようになっています。みなさま、どうぞお試しあれ。
目を通じてこの世界のありさまを見るだけでなく、手足や皮膚の感覚を通じて、この世の多様(凸凹)な肌理(凹凸)に触れ、そのかたちを新たな方法で捉えていく機会をつくること。これが本展のねらいです。「十人十色」ならぬ「十人十触」の世界を知る。本展を経験することで、私たちそれぞれがこの世界そして自分自身と新しい関係を結びなおすきっかけとなることを願います。

[お問い合わせ]
鞆の津ミュージアム
〒720-0201 広島県福山市鞆町鞆271−1 TEL:084−970−5380


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