主催のプログラム

舞台芸術(演劇)「広場をつくろう」ワークショップ②

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9月16日土曜日は、広島市心身障害者福祉センターにて、第2回目となる舞台芸術(演劇)ワークショップ「広場をつくろう」を開催しました。

第2回目となる今回のワークショップには、計22名の方にご参加いただきました。講師は、ひゅるるの舞台芸術担当 山田めい と 坂田光平 がつとめます。

早速、ワークショップスタートです。
内容に入る前に、簡単なゲームを通して、体と心をほぐします。

次に行ったのは、ジェスチャーゲームです。カードに書かれた(「縄跳び」「犬」「釣り」など)お題を、身振り手振りを使って表現します。
このゲームを通して、私たちは、形のないイメージも共有することができるということを参加者は体感します。


何をしているのか、わかるかな?

続いて、キャッチボールです。1回目のワークショップでも同じことをしましたが、輪の中にいるメンバーが違えば、投げ方も自然と変わってきます。
しっかりと輪の中にいるメンバー同士が確認し合いながら、ボールを投げ合います。
 

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今度は、ボールではなくて、目に見えない言葉を交わし合います。
2人1組になって、兄役と弟役に分かれます。使う言葉はたった2つだけ、

弟「ちょうだい」
兄「嫌だ」

弟は兄が持っているものを欲しがりますが、兄は弟には渡してくれません。
会場の中は兄弟ケンカで大騒ぎです。
「ちょうだい」「嫌だ」と言い合ううちに、だんだん声は大きくなっていきます。中には、相手の体を揺さぶって、「ちょうだい!」とおねだりしている参加者もいました。

ケンカ終了後に参加者に話を聞いてみると、「本当に兄弟げんかをしている時のことを思い出した…」などの声が上がります。

喋っている言葉の内容よりも、語調や音の高さ、体の動きの方が、相手により伝わります。
舞台に立つ役者は、ついつい、与えられたセリフ(舞台で表現する言葉)を話すことに一生懸命になりがちですが、お客さんに伝えるためには、自分の中にあるイメージや身体の在り方などをセリフに乗せ、身体で表現することが重要になってきます。

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休憩をはさみ、今度はチームに分かれて、短い演劇作品をつくります。
台本は2つ、チームごとに違う台本を使います。
舞台はそれぞれ「病院」と「公園」です。それぞれが話す台本のセリフは所々虫食いになっていて、チームごとに仕上がりの内容が違います。

 
ボールを持ってこようか? 椅子はここかな? どこから声をかけようかな?
チームの中で対話を重ねながら、舞台が少しずつ出来上がってきます。
練習が終わるといよいよ発表です。各チームごとに考えられた台詞にも個性が光ります。

発表が終わったグループは、観ていたお客さんから拍手をもらいました。

こうして第2回目を終えた「広場をつくろう」舞台芸術(演劇)ワークショップですが、来年1月の演劇発表会への参加者の募集も始まりました。
演劇作品は、決して一人でつくることはできません。舞台で役者たちが互いに向かい合い、そして舞台を観るお客さんと向かい合い、人と人とに挟まれて初めて生まれます。
どんな仲間と作品をつくるのか、どんな作品が生まれるのか、どんな人に作品をみてもらえるのか、これからの活動も楽しみです。

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