主催のプログラム

活動報告 おきらく劇場ピロシマ 演劇クラブ⑤ 2019.10.27

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おきらく劇場ピロシマ演劇クラブは、今年8月にスタートし、今回で5回目の開催を迎えました。この日に参加したメンバーは7名です。少人数ですが、お互いの顔を見ながらゆっくりとスタートします。

身体をゆっくりほぐした後は、こんなゲームをしました。

名付けて「起きて!ゲーム」です。ルールは簡単、カードを引いてそこに書いてある指示(「大きな声で」「やさしい声で」など)に従って寝ている人に声をかけます。どんな声をかけると起きてくれるのかな?みんなで力を合わせます。

次は、これまでやってきたことを織り交ぜながら、隣の人に色々なものを手渡していくゲームです。熱いもの、冷たいもの、ピョンピョン跳ねるカエル、溶けてなくなるアイスクリーム、重たい箱に軽い箱。円の中を様々なものたちが手渡されていきます。

手渡されていくものの一つにダンボールがありました。

写真に写っているダンボールの中には何も入っていないため、実際はとても軽いダンボールなのですが、講師の坂田さんは、このダンボールをとても重たそうに持ってきました。

このゲームで大切なポイントは、ダンボールを手渡してくれる相手のことをよく見ることです。

ダンボールを持っている人の、震える腕や、ゆっくりとした足取り、力の入った顔の表情などをよく見て、手渡される側は、そのダンボールが重たさをしっかり想像し、自分自身も全身でダンボールの重たさを表現します。そうしてその場にいる全員にダンボールが手渡されて、初めて、参加しているメンバー全員で「重たくないダンボールを重く見えるように持つ」というウソ(現実ではないこと)を表現することができます。

このように、演劇の面白さの一つは、同じ輪の中にいる人同士が「共犯者」のような関係になっていくところにあると私は思います。「共犯者」という言葉を使うと悪いことのように思われますが、同じ空間や感覚を共有し、どうやったらお客さんに面白いと思ってもらえるかどうか一緒に企む「仲間」のようなイメージでしょうか。

クラブの後半には、これまでやってきた表現(熱い・冷たい・雨・重たい・軽い等々)が盛り込まれた短い台本を使い、チームに分かれて練習、発表を行ったのですが、練習の中ではセリフを言い合うだけではなく、各チームそれぞれが話し合う場面もありました。

「ダンボールの中には何が入ってることにしようか?」

「急に雨が降ってきたらどんな風になるのかな?」

台本には書かれていないことを、チームのメンバーで話し合いながら共有していきます。

ゲームや、台本を使った発表をして、2時間の演劇クラブの時間はあっという間に過ぎていきます。演劇クラブの終わりには、いつも、輪になって、その日参加したメンバー同士で話をすることが恒例になっています。

私たちはこの振り返りの時間をとても大切だと感じています。この時間を通して、今日やっったことを確認していくことはもちろん、自分が感じたことを自分の言葉で表現して、自分以外の人がどんなことを感じたのかを知っていきます。また、「こんなところが面白かったよ!」とお互いに伝える場にもなればとの思いもあります。

毎回少しずつの時間ですが、この場を積み重ねていくことが、私たちの関係を築いていくことに繋がると信じて活動を続けています。

次回のおきらく劇場ピロシマ演劇クラブは[11/17 14:00-16:00][12/22 10:00~12:00] 場所は、広島市中央公民館 大集会室2で開催いたします。

ぜひお気軽に参加や、見学のお問い合わせいただければ幸いです。

(報告 山田めい)

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