主催のプログラム

指導者派遣実施レポート:広島ひかり園 様

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

12月5日木曜日に、ボディ・マインド・ヘルスセンター代表の荒川 香代子先生と広島ひかり園様を訪問しました。

訪問の目的は、ダンス表現(ダンス・ムーブメントセラピー)を体験していただき、体を動かすことの楽しさや美術表現以外の表現活動を知っていただくことです。

始まりは7名の利用者さんと3名のスタッフさんで輪になり体を動かしていましたが、見学していた方も参加されたり、部分的に参加された方もおられ、約20名の利用者さんと約6名のスタッフさんがダンス表現を体験されました。

まずは、ウォーミングアップです。音楽のリズムに合わせて、自分の体をさすって、自分の体の様子をチェックしていきます。次に、先生が順番に参加者一人一人と手を合わせていきます。先生も利用者さんも、自分で動かしていないのに、合わせた手が天井まで伸びていったり、円を描くように動いたり、小刻みに揺れたりなど、それぞれの動きが生まれてきます。

一人ではあまり伸びない手も、人と手を合わせることで、
いつもより伸びていくから不思議です。

自分の好きなもの、欲しいものをつかむイメージで、手をグー、パーと握ったり開いたりして指先を動かしたり、いらないものを投げつけるイメージで手首や、腕を動かしたり、音楽のリズムに合わせて全身や車椅子を動かしたり、歌って声帯を動かしたりと、楽しみながら体の各部分をゆっくり動かしていきました。

先生から「欲しいものは何?」「食べたいものは何?」「いらないものは何?」など問いかけられると、皆さん、勢いよく返事をされて、ハツラツとした様子が伺えました。

最後に、自分が鳥になったイメージで旅しながら身体を動かしていきます。

先生の「好きな鳥は何?」という問いかけに「つばめ」「鳩」「白鳥」など色々な鳥の名前が上がりました。自分が好きな鳥に変身して、翼(腕)を動かしながら飛び立ちます。鳥によって翼の動きも違います。シャープな翼の動き、大きく優雅な翼の動きなど、それぞれが持つ鳥の特徴がしっかり表現されていました。

飛んでいる最中に、先生から「行ってみたい場所はどこ?」と問いかけがありました。

「日本海」「中国」「ハワイ」「ヨーロッパ」など、色々な地名が上がります。今回は、みんなで「ハワイ」で翼を休めることになりました。ハワイはカラフルな花がたくさん咲いています。花の冠や花飾りをつけて、ハワイアンミュージックに合わせて腕や身体を揺らします。

ハワイを楽しんだ後は、名残惜しいけど、再度、翼を広げて家路に戻ります。最後の力を振り絞り、羽ばたて無事、みんなで帰ってきました。

到着した後は、本当に旅へ行ったかのように、参加者同士の距離が縮まり、程よい爽快感を感じることができました。

今回、想像力を膨らますことができる方が多かったことから、「イメージする事」「イメージを共有する事」「イメージを動きにしていく事」を多く取り入れた内容となりました。

皆さん、満面の笑みを浮かべながら、自分が動かせる範囲でダンスをされている様子を見て、体を動かす楽しさを感じていただけたのではないかと思います。

普段なかなか自分から動かれない方が、活発に動かれる姿に、スタッフの皆さんが驚かれたり、参加されている方の笑顔に導かれるように、たくさんの方が見に来られ、参加されていました。楽しい空気は伝わるのが早いなと感じました。

始まった時の緊張感は、体を動かすとともにほぐれていきました。自発的な動きは、心の変化からうまれ、体の動きから、心、気持ちの変化が見られるといった、心と体は繋がっていることを実感する内容となりました。

様々な表現方法のアプローチがあることの大切さを感じました。

広島ひかり園の皆さん、荒川先生、心地よい時間をありがとうございました。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

*

CAPTCHA